「近所の方から公民館に寄るよう言われたので、車いすの状態で行けるかなと思って行ったんですが、なぜかその時歩けたんですよ。嬉しくて嬉しくて・・・。」と話されました。しかし、昨日は外出されていません。ただ、歩けたという思いが記憶に残ってたからですかね、車いすから立ち上がり足踏みをされていました。通常は全く歩こうとされない方なのに。これからわかるように、ご本人の気持ちしだいで出来ることは変わるのです。皆さんはユマニチュードという言葉をご存じですか?イヴ・ジネストさんとロゼット・マレコッティさんによって作られた知覚・感情・言語による包括的なコミュニケーションに基づいたケアの技法です。その中で「立つ」ことの大切さを説かれています。立つことは、人間の尊厳は立つことによってもたらされる側面が強く、これは死の直前まで尊重されなければならないと言われています。立つことの生理的なメリットとして、骨粗鬆症予防・筋力低下予防・血液の循環改善・肺の容積を増やすことがあるそうです。昨日歩けたという内容は事実ではなくとも、今まで立つ意欲が全くなかった方が、笑顔で立って足踏みをされたことはいいことだと思いました。もしかしたらこれをきっかけに動こうとされる意欲が出て、身体の活性化に繋がるもしれないと思った一日でした。